マクロ経済学

 この本を読むきっかけは、基本に立ち返ってブラッシュアップのために受講した「The Modern Macroeconomy」

https://lms.gacco.org/courses/course-v1:gacco+ga132+2019_01/about

が、素晴らしかったからです。

 分かりやすい内容であることは勿論、講師のジェス ダイヤモンド先生が受講者の質問に労を厭わず丁寧に回答してくださり、時には質問者自身がどう考えるか尋ね返して下さって、より理解が深まりました。また一緒に受講された皆さんの様々な質問から得ることが多く、本当に良い機会が持てました。

 その授業の基になったテキストの日本語訳が本書です。

 この本も負けず劣らずで、日本語訳も素晴らしく、 日本銀行やFedの金融政策の背景や、トランプ大統領が問題にしている貿易黒字・貿易赤字などについて、最新の知見と共に分かりやすく解説しています。加えて「アメリカ経済は、過去200年にわたって、なぜ経済成長を続けることが出来たのか?」とか、「2007~09年の景気後退はなぜ起きたのか?」、「ジョージ・ソロスはどうやって10憶ドルを稼いだのか?」等‥、知ってみたかった事例を取り上げて、学ぶ人の理解が進むように、また興味が湧くように構成されています。

 難しいことを分かりやすく伝える著者達の深い理解に感心しました。マクロ経済学を既に学んだことがある人にもお勧めです。