ビジネスで失敗する人の10の法則

 著者はコカ・コーラ社の元社長ですから「成功する人の10の法則」としても罰は当たらないはずですが、著者によると成功する法則は分らないそうです。しかし、かなりの確率で失敗する方法なら分るそうで、本のタイトルとなりました。投資と会社経営はよく似ていますので、法則のいくつかは投資にも当てはまります。

 最も重要な「リスクを取るのを止める」、今に安住せず、挑戦を続けるのは投資も同じで、例えば、有望なのに値下りしている投資対象を探し出して買っていくことが該当します。そんなの当たり前かもしれませんが、そもそも有望かを判断するのが一苦労なのに、値上りする保証がないものを値下りしている最中に買い進めることは、不安で出来ないのが普通です。

 それから「自分は無謬だと考える」、投資でも、大丈夫、この見通しで間違いないと思い込むこと、外れた時に信じられない損に見舞われることがあります。

 更に「考えるのに時間を使わない」、投資なら、関連情報をネットで片っ端から検索して「良いこと書いてあるしチャートでも値上りしそうだから、良くわからないけど買っておくか。」が、これです。

 紹介した以外にも7つの法則プラス1があり、読んでいると価値観や生き方まで考えさせられ、しかも勇気が湧いてくる本です。