将来の株価の値上り値下りを、予測しほぼ当てることが出来ますか ・・・?
もし出来るのなら、予測をもっと確実にするために、相場観を磨かれると良いです。
もし出来ないなら、将来起こるかもしれない可能性を冷静に吟味するために、統計学を学ばれると良いです。
この本は、ファイナンス理論に欠かせない統計学を本質的に理解するための足掛かりが欲しい人に、最適です。
ただ、教科書として使うことを前提に記述されているせいか、数式の導出過程が省略されており、自分で過程を考え確かめながら、読まなければなりません。
また、基礎的な理解が不足している項目は、別途関連項目を調べなければなりませんので、理解するのに時間がかかるかもしれませんが、自分で調べ考え抜くことで、次のステップに進むための基礎固めになります。
残念なのは、練習問題 12.1 の解答に記載されている t 値 が ? なのと、練習問題の解答が省略されすぎていて、独習者に不親切な点です。
一般に販売しているのですから、一般の読者や独習者に配慮して、数式の導出過程や解答をもっと丁寧に記述することを検討されたら良いです。
今後の改訂に期待しつつ、☆4つとしました。